

【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 1
ドゥーラシップジャパンのメンバーであり現在イギリス在住の木村章鼓が、イギリスのドゥーラ達へ行った聴き取りレポートを全4回にわたって掲載していきます。 以下は、2016年5月5日(木)に開催されたイギリスのドゥーラ団体SMDの年次総会時に行われた簡単な聴き取りの記録です。 Surrey & Middlesex Doulas(SMD)というイギリス、ロンドンの南西エリアを中心としたドゥーラグループを立ち上げるにあたって、立ち上げメンバーが大切にしたかったことは、 地域の女性達にとって、子産み子育てのリソースのひとつになることでした。原文ではa platform to reach out to expectant parents and new parents in the local areaとなります。いかにして地域(サリー州とミドルセックス州)の女性達のニーズを聴きとり、地域医療と連携しながらドゥーラ活動を展開していくのか。また、同じエリアのドゥーラ同士がお互いの知識や経験を分かち合いながら、どのようにして一緒に成長してくためのセンターとして機能


【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 2
これまでの記事 【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 1 Q 2. 人工乳寄りのママには、母乳育児を勧めますか?それともそのまま受け入れますか? 母乳育児を応援します、という答えで15名一致しました。さらに、ドゥーラ全員で再確認した点は「あなたがどのような選択肢を選んだとしてもサポートします」という前置きを必ずしておいてから、母乳育児について説明しはじめるという点でした。 <Q 2 についての反応を聞いてみて> 「あなたがどのような選択肢を選んだとしてもサポートします」というメッセージを伝えてこなかったというドゥーラも数名いたために、グループ全体がこのひとつの質問を通して、学びの機会を得ました。 Q 3. ドゥーラはまず相手の話を聴くことが大事、でも情報提供はどのくらいしていますか?ご自分がもっている情報で相手に役立ちそうと思ったら提供していますか? 15 名全員が「役立ちそうなものは情報提供している」と答えました。聴くことを最優先にしながらも、お相手の知らない情報で役立ちそうなものは積極的に提供しているということです。確かな評判を身をもって実感


【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 3
これまでの記事 【連載】ドゥーラへの聴き取り レポート 1 【連載】ドゥーラへの聴き取りレポート 2 Q 5. 日本ではついつい「欧米では・・」とか、「欧米の~」とまとめてしまいがちですが、アメリカ系ドゥーラと、ヨーロッパ系(あるいはUK系)ドゥーラには特徴や傾向ってありますか? この日のSMD総会には、2 名の米国出身のドゥーラも含まれていました。そのために、アメリカ系ドゥーラへの見解については、みなさん配慮されながら発言していました。それぞれのドゥーラの特徴や傾向、または外部からみて抱く一般的なイメージについて挙がった意見を以下にざっと挙げると。。。 ■アメリカ系■ お産というものが、生理の一部として捉えられているというよりは、医療側に大きく傾いたものとして扱われているのがアメリカの現実。周産期医療におけるバースフィロソフィー(出産哲学)の主流は‘管理’。そのせいで、アメリカで活動するドゥーラの役割も、より "スキル" や "テクニ―ク" 重視になっているのではないだろうか?というイメージを持っているSMDドゥーラが多かったです。ドゥ